私は,犯罪の被害に遭われた方からのご相談をお受けしています。
犯罪被害に関する相談は,離婚や相続と比べて,そもそもの母数が少ないため時々ではありますが,それでも弁護士になってから,細々と携わり続けています。
犯罪被害に遭ったにも関わらず,弁護士を探し,依頼することはとても大変なことです。では,弁護士を依頼するメリットは何でしょうか。
弁護士の役割としては,①「心理的な負荷」を軽減すること(例えば,ご自身で示談交渉をすると,犯人または犯人の弁護人と直接やり取りしなければなりませんが,弁護士を頼むことで,弁護士に交渉を任せられます),さらに②刑事手続の道案内をすること,この2点が大きいと感じています。
弁護士はカウンセラーではないため,心理的な支援を専門的にすることはできません。ただ,初めての刑事裁判や示談交渉について弁護士が法的なアドバイスをしたり,手続の道筋を説明したり,メリットデメリットを説明したりすることで,間接的にではありますが,被害に遭われた方が精神的に少しでも楽になっていただけたらと,私は思っています。
さて,弁護士の費用についてですが,犯罪被害に遭われた方について,刑事裁判に参加する場合には,資力要件を満たす場合には国選制度を利用し,被害者ご本人に弁護士費用のご負担がなく進められる場合など,支援のための制度がいくつかございます。利用や適用には細かい要件がありますので,必ず利用できるわけではありませんが,こうした点も含め,もしお困りの方は一度ご相談ください。
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