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相続の手続きを進めるには，相続人を戸籍から確定する必要があり，そのために戸籍謄本等（除籍，原戸籍など）を取り寄せする必要があります。例えば，相続の調停を申し立てる場合，被相続人と相続人のつながりを示す全ての戸籍謄本等を取得して裁判所に提出しなければなりません。相続人が，配偶者と子ども数名のケースでは，調査費用も調査時間もそれほどかかりませんが，相続人が多数に及ぶケースでは，そうはいきません。

私たち弁護士は，相続調査のための戸籍謄本等を郵送で申請することがほとんどです。１つの戸籍謄本等が送られてくると，さらに次の戸籍謄本等を取得し，さらに…という形で相続関係を追って調査していきます。１通の戸籍謄本の取得費用が数百円であっても，それが何十枚，ケースによっては１００通を超えることもありますから，各市役所等に納付する手数料だけで相当な金額となる場合があります。また，こういった調査を地道に行っていきますので，当然ながら時間がかかります。

被相続人が亡くなってから時間がたてばたつほど，相続人の数は増え，相続調査の手間暇がかかるようになります。こうした視点からも，相続手続きについては早めに行うことをお勧めします。