「ビジョナリー・カンパニーZERO」について

ジム・コリンズ、ビル・ラジアー著「ビジョナリー・カンパニーZERO」(日経BP)を読みました。

ビジョナリー・カンパニーシリーズは、有名な企業がどのようにして成長し、業績を残しているのか、世代交代しても繁栄し続けられるのはなぜか、共通する特徴について解説しています。この「ビジョナリー・カンパニーZERO」は、既存の事業を永続する偉大な企業に育てる方法がテーマであり、アドバイスの多くは、主に中小企業のリーダーのために書かれている。

「自らの成功をお金で測ると、必ず敗者になる、と。人生における成功の真の基準は、どれだけ有意義な人間関係を築くことができたか、そして、自分のコアバリューにどれだけ忠実に生きることができたかによって決まる。つまり、目標、戦略、戦術、製品、市場の選択、資金調達、事業計画、意思決定よりも、価値観のほうが重要ということだ。」

「人は価値観、理想、夢、胸躍る挑戦に反応する。それは人間の本能だ。組織、仲間、あるいは社会の理想に共感し、価値を見出しているとき、私たちはその実現のために途方もない努力をする。優れた価値観、健全な信念、説得力のあるミッションに基づいて組織をつくる経営者は、通常では考えられないほどの努力を引き出すための基盤を整えている。たいていの人は、家に給料を持ち帰るだけの人生を望んではいない。信念とやりがいを持てる仕事を求めている。」

「コアバリューと理念は、あなたの内側から生まれる。」「両者はあなた自身が内に秘めた「嘘偽りのない」価値観と理念の延長でなければならない。」

「企業のミッションステートメントの多くは、おそろしく不出来だ。たいてい会社の事業を当たり障りなく記述した言葉の羅列で、読んでも「そのとおりだが、だから何?」と言いたくなる。」

「あなたにも志のある企業、業績だけではなく価値観についても模範となるような器企業は築ける。困難を克服し、自らの成功を通じて偉大さは根本的な人間性や敬意と切り離せないものだと証明する企業を築くことができる。人生の最後に「自分がつくった会社に誇りを、自らの生き方に敬意を持てる。有意義な人生だった」と思えるような企業を築くことができる。」

気軽に手に取ったのですが、リーダーシップ、ビジョン、戦略について真剣に考え直す機会を与えてくれました。

お勧めします。

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