なかなか相続対策が進まない親の心理

相続対策について、残念ながら,ほとんどの人は「はい,わかりました」というものの,実際にやってみる人はほとんどいません。その理由は、いくつかありますが、「相続のことを考えても,死んだら,その後の財産は自分で使えないわけだから,自分には関係ない。後のことは知らん。」というものや、今のところ子どもたちの仲はよいので争うことにならないだろう、いつか死ぬと知識として頭レベルでは知っていても,死のことを考えることが恐れの感情を呼び起こし、無意識に死を避けたいなどがあります。

しかし、残念ながら死は避けられません。

いつかはわかりませんが、必ず、あの世からお迎えがやって来ます。死とそれに伴う相続は私たちに100%の確立で起こります。回避しようがありません。

すべてのご家族が相続争いになるわけではありません。全体でいえば、割合的には、円満な相続のほうが多いと思います。

それでも、相続争いが起こったときには,大変、悲惨な結果が待っています。ちょっとしたきっかけです。たとえるなら、遺産分割は、子どもたちがケーキを分ける心理に似ています。親が切っておいてあげないと、分け方でもめます。親族間で揉めると、他人とのトラブルと比較しても、精神的なダメージはきわめて大きいものがあります。

トラブルに巻き込まれたときの心理ですが、何かに取り憑かれたようになります。それは片時もその人から離れません。仕事などに集中しているときはよいのですが、ちょっと気を緩めると、すぐに、その瞬間に、トラブルに関するいろいろな想い、不安、後悔、憎しみ、悲しみなどのネガティブな感情がわき上がってきます。そのため、トラブルに巻き込まれた方は、食欲不振、睡眠不足、高血圧など体調不良となります。

このようなリスクが想定できる以上、何らかの手を打っておくべきでしょう。

今ひとつ、実感しにくい方は、人生の見える化を考えてはいかがでしょうか。

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