逆説的ではありますが,問題社員にスムーズに辞めてもらうためには,問題社員に対する改善指導を徹底することをお勧めします。
ただし,その際には「辞めさせよう」「嫌になるように仕向けて辞めてもらおう」という気持ちは捨ててください。そのような気持ちがあると,すぐに伝わってしまい,「辞めさせようとしているな,だったら辞めない」となり,また,そのような指導はパワハラだと言われてしまいます。
そもそも,その社員を採用した御社にも責任があります。
会社には社員を育てる義務があると考えてください。この社員はダメだと決めつけずに,社員には潜在的な可能性があると信じて対応してください。この人はダメだから辞めてもらうというのではなく,問題社員であっても大切な社員の1人には違いがない,潜在的には可能性を秘めているはずだと改善更生を願い,そのために徹底的に指導してください。もうダメだと諦める前に,もう一度,御社の指導が社員の尊厳に配慮したものであるかを見直していただきたいと思います。
社員の尊厳に配慮した改善指導を行えば,問題が解消される可能性が高くなると思います。
そうでなくとも,会社側が問題社員のためを思い,改善指導を徹底し,やるだけやったのであれば,それは伝わります。問題社員も,会社が自分のために一生懸命に努力してくれたのに、会社の期待に応えられなかったと受け止めてくれれば,ここは自分のいる場所ではないと考えて、自ら身を引いてくれるのではないでしょうか。
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