AIの波は,法律業界にも押し寄せてきています。
AI契約書レビューサービスです。AI契約書レビューサービスとは、契約書をアップロードするだけでAIが自動で契約書のレビュー(リーガルチェック)を行ってくれるシステムのことです。AIが契約書に潜むリスクを洗い出し、リスクやトラブルに対するフィードバックをしてくれます。
私の事務所でも2023年3月から,AI契約書レビューサービスの利用を始めました。
弁護士がAI契約書レビューサービスを使うというのは,その弁護士に契約書をチェックする能力がないからではないかというキツい質問がありました。
そうではありません。私も当事務所の弁護士も契約書をチェックする能力はあります。しかし,業務は契約書のチェックだけではありません。法律相談,訴訟業務などの対応に多くの時間をとられています。そのため,契約書のチェックに3日間くらいかかることがありました。なぜそんなに時間がかかるのかというと,AI契約書レビューサービスの利用前は,顧問先から送られてきた契約書を印刷し,弁護士が赤ペンを持って,添削していたからです。その添削の時間が法律相談,訴訟業務のために,細切れになってしまい,結果として,回答までに時間を要していたのです。
しかし,AI契約書レビューサービスを利用したら,ものの数分で,契約書をアップロードすると,気になる箇所を20数カ所,指摘してくれるようになりました。その指摘箇所には,それぞれコメント,法律的な注釈がついているので,私は,それを見ながら,もともとの契約書の案文を修正するかどうかに集中すればよいので,契約書のチェックがかなり楽になりました。結果として,顧問先への回答は翌日には返せるようになりました。
先に述べたように,AIに任せられる仕事はAIに任せ,自分にしかできないことに傾注していくということです。私も,みなさんと同じように,自分にしかできないことは何か,AIと共存しながらどのような価値をお客様に提供できるのか,それを徹底して考えていかなければならないと思っています。
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